想われニキビができました。

想われニキビができました。
顎に出来る奴ですよね。確か。
久しぶりにニキビができてびっくりです。
なんで顎に出来るニキビを想われニキビなんて言うんですかね。
額あたりだったら仏様みたいだからですかね。
だからって別にわざわざ顎を指定しなくてもいいと思うんですよね。
…。
あっ…(トリップ)




さつきは元気で男女からも人気のある爽やかで可愛い中2の女の子。
そんなさつきにも悩みがありました。
いくらお薬を塗ってもあごにいつも一つのニキビがあったのです。
赤く腫れてて小さいニキビ。
さつきの人気に嫉妬している同じクラスのまみはいつもそのことでさつきをからかいます。
「あらあらニキビが痛そうね?ちゃんとお手入れしないからいけないのよ?」
まみにはニキビがなく、ツルンとした顔にちょっと意地悪な笑みを浮かべます。
さつきはニキビにコンプレックスを感じていたのでいつも恥ずかしく思っていました。
「なんでこのあごのニキビ、治んないんだろう…」
いつの間にか手鏡を見つつ、そんなことをいうのがさつきの日課のようになっていました。
そんなさつきをみていて可哀相に思ったさつきの親友・ちはるはなんとかならないかといつも頭を悩ましていました。
「そうだわ!」
ちはるはいいことを思いつきました。
またいつものようにまみがさつきのニキビのことをからかっていたとき、ちはるはこういいました。
「あら、それは『想われニキビ』って言うのよ。きっと誰かがさつきのこと好きなんだわ。なかなか消えないなんて相当愛されちゃってる証拠ね♪さつき♪」
ちはるはさつきのために口からデマカセをいいました。
それを聞いたクラスの女子は大騒ぎ。
この年頃の女子共は恋愛沙汰に目がないのです。馬鹿なのです。
あっという間にさつきは
「いいな〜」
とクラス中の羨望の的になりました。
それを見て悔しがったのはまみです。
「私にだって、『想われニキビ』くらいできるんだから!」
馬鹿です。
次の日からまみは顔を洗わなくなりました。
馬鹿です。
するとどうでしょう。今までツルンとした顔だったまみにポツポツとニキビが出始めたのです。
しかし、肝心のあごにはニキビはできませんでした。
そうこうしている間にさつきはクラスで一番の色男(表現古すぎ)と両想いになっていました。
『想われニキビ』は本当だった!
クラス中が沸き立ちます。
他校にもどんどんその噂が広がる程です。
いつの間にかさつきのニキビも綺麗になくなっていて、
まみはニキビだらけの顔でその馬鹿騒ぎを遠くから見ているしかありませんでした。
お☆わ☆り






多分これが『想われニキビ』伝説の始まりですね。
名無しが一瞬で考えついた話ですけど。
え?名無しの想われニキビ?
秒殺しましたよ。
潰しました。
もし、名無しのことを思っている野郎がいるならかかってきなさい。
(全然女らしくない)