きょうのわんこ

これは酷く全国の愛犬家たんどもに非難されるような気がするのだが、
最近なあなは我が家のわんこさん♂を『うんちゃん』と呼んでいる。
ちなみに彼の本名はうんちゃんとはかけ離れている全くの別物。
しかしこれだけでは文の冒頭の『非難されるような気がする』の意味がわからない。
だが、よく考えていただきたい。
人は古来より言葉遊びをして文化的生活を豊かにしてきた。
その遊び心を理解した上でよく考えてみて欲しい。
いい加減なことを書いて文を引っ張るのも辛くなってきたので正解を言おう。
『うんちゃん』を途中で区切るとこうなる。
うんち/ゃん
うんち____________ゃん。
つまりなあなは我が家のわんこさんを『うんち』呼ばわりしている、ということになる。
その期間一週間ばかり。
よく飼い犬のことを"我が家の一員"と表現するが、それからいくとなあなは家族の一員を排泄物扱いしているという結論に至る。
かつて家族にそのような仕打ちをするひとがいただろうか(いや、いない)*1
これは下手したら動物虐待として訴えられるかもしれない。
そもそもなぜそのような名で呼ぶようになったかというと、
ある日の朝、
「そういえば…うちの犬って、そういうカラーだよなあ」
とふと思ったからだ。
ここでいう『そういうカラー』とは母乳期の赤ん坊の健康な便の見本みたいな色というイメージであり、カレーのような茶色ではないということを強調しておきたい。*2
そこで早速「うんちゃん」と呼んでみたわけだが、
犬というものは雰囲気で人間が何を言っていることがわかるらしい、
その場で行動を停止した。
今までのたりのたりとなあなに向かって歩いてきていたのだが、
「うんちゃん」の一言でその場に停止し、『お前、信じらんねー』みたいなで見られたのだった。
これは「うちの子(お犬様のこと)人間の言葉がわかるのぉん超頭良いぃん超可愛いん☆」みたいな類の自慢話ではない。
本当にあれはで怒りを語っていたのだ。
侮辱されれば犬でも憤慨するのかと学んだ爽やかな朝の1コマだった。
犬の怒りをかいながらも辛抱強く、親に半分本気で怒られつつも「うんちゃんうんちゃんうーんこちゃーん」と呼び続けてみたところ、
ついに今朝、膝まで平気な顔して寝そべりにきたのだった。
一週間。
一週間という長期をかけてなあなは犬のプライドを崩したのです。
不断の努力が実を結んだのです。
ここに更に根強い主従関係が生まれたというわけです。
うんちゃんよ、お前はなあなの家族であると同時になあなの奴隷でもあるのです。
私はお前のご主人様です。
私が白いものを黒といえば、黒と信じなさい。
モロにうんこと呼ばれても素直にこちらへきなさい。
ばかーと叫べば慰めにきなさい。
ご主人様は今誰かを理不尽な方法で束縛したいのです。
支配という名の甘美な快感に溺れたいのです。
人間と犬の究極のSMぷれい。

*1:反語風

*2:ちなみにあくまでイメージにすぎないので新生児の便はうちの犬の色ではないかもしれない。参考までに書いておくと我が家のわんこさんはコーギーhttp://f.hatena.ne.jp/gominananasisan/にいたかもしれない